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2009年11月13日更新
6.2.2 力量、教育・訓練及び認識
(1) 規定の趣旨
- ここでは6.2.1に引き続き、要員に必要な力量を明確にし、力量がない場合には教育・ 訓練又は、その他の処置をとること、その結果、要因が必要な力量を持つようにする ことを求めている。さらに、要員が品質目標の達成に向けて、その実施に努力するこ とを促している。なお、記録の作成が求められている。
(2) b)項
- b)は、“必要な力量がもてるように”(to satisfy these needs)から“その必要な力量 に到達することができるように”(to achieve the necessary competence)に変更された。 これは、規格の意図を明確にするための変更であり、要求がかわるわけではない。
(3) c)項
- 6.2.2における規格の意図は、a)において必要な力量をはっきりさせ、b)において従事 する要員の力量が不十分な場合(つまりギャップがある場合)には処置をとり、c)で そのギャップがなくなった、すなわち必要な力量が得られたことを確実にする、とい うことである。つまり、c)においては、単に有効性を評価するだけではなく、もし力 量が十分でなければ、引き続き追加の処置をつるというのがここでの規格の意図であ るといえる。
- “達成”ではなく、“到達”を採用した。これはa)で必要な力量のレベルが明確に なっているからである。
- 要は、組織がa)~d)に対して実行したことをそのまま記録にとり、実行したという証 拠として必要であると組織が判断したもの(該当するもの)を作成すればよい、とい うことである。
2009年10月21日更新
6.2 人的資源
6.2.1一般
(1) 規定の趣旨
- 組織における人的資源の位置付けは、今さらいうまでもなく大きなものがある。"組織は人なり"、"人材ではなく人財である"といわれたりするゆえんである。その組織にとって重要な人的資源は、製品要求事項にどのような影響を及ぼすのかを明確にすることを、この箇条で要求している。
製品要求事項に影響を及ぼす要員は、その業務に関して力量があることを求めている。そして、その力量は、教育、訓練、技能、経験の四つを根拠として判断するように規定されている。
(2) 製品品質
- "製品要求事項への適合"にかかわる製品の品質には、第一に顧客が明示的に要求する品質があり、第二に法令・規制要求事項に関係する品質(顧客の要求する品質にも含まれる。)がある。第三に社会的に当然であると暗黙のうちに求められている品質があり、第四に組織がそれら以上に作り込もうとしている品質がある。
- 修正変更の結果を受けて、"製品品質"という用語はすべて"製品要求事項への適合"という用語に変更された。
(3) 特記
- 注記が追加されたが、これは"製品要求事項への適合に影響を及ぼす要員"とはどの範囲の人をいうのかについて議論した結果である。ユーザ調査結果の一つに、"品質マネジメントシステムの適用は、総務、人事、経理など間接部門まで広げるべきか"というものがあった。。
- 組織の中のどこまでを製品要求事項への適合に影響を及ぼす要員とするかについて、"部署名"で決めることは本質的なことを見失うことになる。その部署の機能およびその部署の要員がどのような責任を負っているかを分析したうえで決めるべきであるとなった。
2009年09月14日更新
5.5.2 管理責任者
(1) 規定の趣旨
- 組織のトップマネジメントは、戦略立案、業務遂行の監督、監視を中心に経営管理を主たる業務としなければならない。従って規格では、経営の監督と執行分離の考え方に基づき、品質保証という執行業務は、トップマネジメントが組織の経営層の中から品質マネジメントシステムに責任をもつ管理者を指名することでよいとこの箇条で規定している。
- 2008年版では、“トップマネジメントは、組織の管理層の中から管理責任者を任命しなければならない。”とし、2000年版のそれに“組織の”を追加する修正が施された。規格解釈からの提案の一つに、“5.5.2 管理責任者”に関して、“管理層の中から管理責任者を任命すること。”をより明確にした。
- これは、管理層という言葉が外部にも内部にも解釈できる広義なものであり、組織の外部の人が管理責任者になってもこれを否定できないという第三者認証組織からのインプットによるものであった。外部人材を容認するグループからは“組織の”を追加することは要求事項の追加になるとして最後まで反対が強かった。しかし、組織内人材が管理責任者を勤めるのは規格の意図であるとして修正が覆ることはなかった。
- この提案の趣旨は、“品質マネジメントシステムに必要な”を“組織に必要な”に変更することで、品質マネジメントシステムの主体が誰であるかを明確にすることにある。品質マネジメントシステムの主体は“組織”であることは自明だが、あいまいと思われそうなところとか、誤解をうけそうなところは徹底して明確にしておこうという提案からである。
5.6.3 マネジメントレビューからのアウトプット
(1) 規定の趣旨
- トップマネジメントが実施したマネジメントレビューは、a)~c)の3項目に関する決定を行い、その処置を実施しなければならないことを、ここに規定している。
(2) 日本語訳
- b)の“顧客要求事項への適合に必要な製品の改善”という訳を、“顧客要求事項にかかわる、製品の改善”に変更した。原文“improvement of product related to customer requirements”は変らないが、2000年当時は、理解しやすいよう“適合に必要な”を頭に付けたほうがよいとし、意訳されていた。
- JIS Q9001:2008では、原文に忠実にあわせるべく訳を変更したものの、ここでの趣旨は2000年版から一貫して“組織が顧客要求事項として規定した製品要求事項に合致させるための改善で、システムの改善よりも(工程能力向上のための設計変更など)製品そのものを改善することが必要な場合があるということであり、そうした改善がマネジメントレビューのアウトプットになり得る”という意味に変りはない。
- なお、いうまでもないが、5.6.3のb)は、5.6.2のb)のフィードバックに関係することを確認しておきたい。
2009年08月20日更新
5.経営者の責任
5.1 経営者のコミットメント
(1) 本文
- a)の“法令・規制要求事項”には、“適用される”という形容詞がついていない。法令・ 規制要求事項という言葉が出てくる箇所で唯一、“適用される”がついていない箇所で ある。他の要求事項との整合性から、ここも、“適用される”をつけようという議論が あったが、採用されなかった。
- ここで意味する法令・規制要求事項は、品質マネジメントシステムに関係する法令・規 制要求事項であることは自明であるが、そうはいっても、トップマネジメントのコミッ トメントにその範囲を限定するような形容詞をつけることは、社会的責任をもつ組織の トップマネジメントにふさわしくないとされた。
5.4 計画
5.4.1 品質目標
(1) 規定の趣旨
- トップマネジメントは、必要と思われる部署、階層ごとに、“品質目標”を設定させなければならない。
(2) 本文
- JIS Q 9001:2008において、“relevant”の訳を、2000年版の“それぞれの”から“しかるべき”に変更した。これは、“それぞれ”という訳が、組織すべての部門及び階層を意味すると誤解されやすいことに対しての配慮である。
- また、2000年版では1文の原文に対して、2文に分割して訳していたがそれを1文にまとめた。さらに“[7.1a)参照]”は品質目標への参照であることを明確にした。いずれも規程要求事項に影響するものではない
5.4.2 品質マネジメントシステムの計画
(1) 規定の趣旨
- ここでは、組織が品質マネジメントシステムの計画を策定することを要求している。そして、その計画が変更されるようであるならば、品質マネジメントシステムに欠陥がないよう、すなわち完全に整った状態であるように管理することを規定している。
- “品質マネジメントシステムの計画”には、品質目標を満たすものは無論のこと“4.1一般要求事項”に規定する要求事項を満たすものを対象にして作成することを要求している。
- 5.4.2の“a)品質目標に加えて4.1に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画を策定する。”ためには、4.1に規定する要求事項(いわゆるISO9001の要求事項)と、品質方針から導かれる品質目標を満たす必要がある。いうまでもなく品質目標には、①品質方針から導かれる品質目標、②個別製品の品質目標の二つがある。一見、この要求事項では①及び②の両方を達成するための計画を指しているように読み取れるかもしれないが、②を達成するための計画は7.1であり、ここでは①を満たす品質マネジメントシステム計画と理解すればよい。
(2) 4.1と7.1及び5.4.2との関係
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- JIS Q 9001:2008の日本語訳を、“a)品質目標及び4.1に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画が策定される。”から“a)品質目標に加えて4.1に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画を策定する”に変更した。